‘2010/03’ カテゴリーのアーカイブ

今なぜアレルギー性疾患が多いのか

2010/03/05

 

2011年3月        

寒かった2月を越し、3月を迎えました。
陰の気が盛んだった自然界には、陽の気が出始め、明るい春を迎えます。

しかし自然界の変化とは裏腹に人体では花粉症・アレルギー性鼻炎をはじめとするアレルギー疾患が出始める3月期でもあります。最近のアレルギー性疾患を持っている方の多さには目を見張るものがあります。

なぜ、アレルギーの方がこのように多くなってきたのでしょうか。

皆様は恐らく花粉症の原因がスギやヒノキの花粉、そしてアレルギー性鼻炎の原因がダニやハウスダストといわれるほこり、またアトピー性皮膚炎・ぜんそくの原因がある種の食べ物や化学物質によって起こる、と考えているのではないでしょうか。

 

実は中医学(中国漢方)的には、そうではないと考えるのです。

 

花粉症・アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎・ぜんそく、についての原因をみなさん外部に求めていますが、中医学ではむしろアレルギーをおこす「体」のひずみそのものに原因を求めているのです。

では、アレルギーを起こす人の体質にどのような変化が起きているのか、次に記してみることにしましょう。

 

岡田厚生堂薬局  今なぜアレルギー性疾患が多くなってきたのか  岡田厚生堂薬局

 

日本でアレルギー性疾患が多い原因として

 

岡田厚生堂薬局 気候・自然環境と人々の食生活が考えられます
   まず気候・自然環境ですが、日本は周囲を海に囲まれ、年間を通して降雨量も多く、きわめて湿度の高い国です。

こうした気候・風土の土地では、水分の摂取はそれほど必要としないはずですが、最近の日本人は清涼飲料水、コーヒー、ビール、お茶など、多くの水分を摂っています。 しかも水分だけでなく、冷蔵庫の普及によって日常的に冷えた冷たい飲食をしています。そのために胃が冷やされて、胃の機能が低下し、胃と密接な関係にある脾の機能も低下しているのです。

胃を冷やすのは冷たい飲食だけではありません。刺身などの生の魚や生野菜、果物も中医学的には涼性・寒性の食べ物なので、胃を冷やすということになります。

このように現代の日本人は、水分摂取の過多、冷たすぎる飲食の過多、というおよそ風土にあわない食生活を日常的にしているので、胃脾がダメージを受けているといわざるを得ないのです。

岡田厚生堂薬局 ストレスの蓄積が考えられます
   文明が進歩するのは、わたしたちの生活が豊かになって大いに結構なのですが、それと反比例して精神的にはストレスが多い社会になったように感じます。

ストレスによって、中医学的には肝気鬱結(かんきうっけつ)となり、更には相剋の関係にある脾の働きも障害される、その結果、水分代謝機能も低下して、痰・湿などという病理産物が生じるようになり、そしてそれらの体内に出来た病理産物が、外因である多湿な環境と感応しあって起こるのが、アレルギー疾患といえるわけです。

 

そう考えると、今なぜアレルギー性疾患がこのように多くなってきたのか、のナゾが解けるのではなかろうか、と思うのです。そうです。

 

日本にアレルギー性疾患が多い理由は・・・
【1】  気候・風土が高温多湿であること。
【2】  気候風土を無視した、水分と冷たいものの過剰摂取。
【3】  ストレスの多い生活環境。

 

なのです。

それでは、最後に食性が涼性・寒性の食品を列挙しておきますので、アレルギー性疾患をお持ちの方はこれらを控えるようにしてみてください。

 

大麦(涼)、カニ(寒)、カキ(寒)、きゅうり(涼)、小麦(涼)、ごぼう(寒)、昆布などの海藻(寒)、里芋(寒)、スイカ(寒)、 大根(涼)、冬瓜(微寒)、ナス(微寒)、白菜(微寒)、バナナ(涼)、びわ(涼)、ほうれんそう(涼)、緑茶(涼)、レモン(微寒)

 

店主(北京中医薬大学日本校卒業)

 

岡田厚生堂薬局 お店の紹介へ 岡田厚生堂薬局

 

▲TOP     

 

 

肥甘厚味(ひかんこうみ)の過食・生冷(せいれい)過食の害

2010/03/04

 

2010年3月        

「肥甘厚味」とは、中医学(中国漢方) によく出てくる概念で、肥とは脂肪、甘とは甘いもの、厚味とは味の濃いもの、つまり肉(魚肉)、油、砂糖、乳製品、酒などの高カロリー、高蛋白質の食品を言います。

これ等の食品は第二次世界大戦後、アメリカの文化そして栄養学が導入されて以来、急速に広まって来た食品群なのですが、もともと穀菜食によって体質を形成して来た日本人の体質には根本から合わなかったのです。

従って現代人は、それ等の多食が原因と考えられる疾患、つまり高血圧、高脂血症、糖尿、肥満(メタボリックシンドローム)などのいわゆる生活習慣病が多くなって来たのです。

 

では何故「肥甘厚味」の過食が体に悪いのか?

中医学の考え方では「肥甘厚味」の過食は体内に 湿邪(しつじゃ)・熱邪(ねつじゃ)という病理産物をつくり、そしてそれは脾(ひ=消化器系の生理機能)を損傷し、食積(しょくせき=食毒)を生むという人体に好ましからざる状況(病気の芽)をつくっていく事となるのです。

 

そしてこれ等の悪習慣を続けると、やがてそれが因となり脳卒中や狭心症、心筋梗塞などの循環器系疾患を発症する様になっていくのです。

 

次に「生冷過食」の害についてですが、「生」とは生のもの、つまり刺身、生野菜など生で食べること、そして「冷」とは言うまでもなく冷たいもののことです。 生で食べたり、冷たくして食べることが多いと何故良くないのでしょう?

 

結論から言えば生もの、又冷たいものは「後天(こうてん)の元気」をつくる脾・胃を損うからであり、 そしてそれ等をやめないで食べ続けて行くと、やがて後天の元気である「生命力」という健康の根幹を低下させていく事となるので、充分注意しなければならないのです。

 

さて「生冷過食」の害について記して参りましたが、次にその害の具体例について紹介する事と致しましょう。

 

当店のお客様にお刺身が大好きで、もう20年以上も常食しており、それが原因で皮膚病が10年治らない(皮膚科に通っている)というお客様がおりました。

 

お客様へは、その習慣(刺身、冷たいものの常食)を止めて頂き、二種の漢方薬とレオピンを服用していただいたところ、1ヶ月ほどで改善しました。

 

この方の場合、生冷過食が脾胃の機能を損傷し、脾胃に生じた湿熱(しつねつ)が、脾と関係の深い肌に充満して慢性の湿疹を生じ、治らなくさせたという害をつくっていたのです。 脾胃に湿熱を生じる原因となった生ものや冷たいものの飲食をやめて、既に体内に滞っている湿熱を排出する漢方薬によって、改善に向かったというわけです。

 

更にこれ等悪習慣を改善しないでいくと皮膚疾患だけにとどまらず、痰飲(たんいん)とお血(おけつ)という病邪があわさる「痰お互結(たんおごけつ)」という状態をつくり、狭心症、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病を形成していくので、十分注意しなければなりません。

 

現代の日本人の一般的な生活は余りにも「自然の摂理」から離れている為、病気の原因に満ちあふれており、そして内なる体の声を聞く耳を持たない為、悪習慣を続けていてもそれが原因であると気づかない場合が多いです。

 

だからこそ、これからは「予防と養生」の重要性をしっかり認識し、病気の芽をつくらない様に努力する事が大切なのです。

 

岡田厚生堂薬局 お店の紹介へ 岡田厚生堂薬局

 

▲TOP