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アトピー性皮膚炎の漢方的対応

2010/10/05

 

2010年10月        

爽涼の10月を迎えました。
前月でも記した様に東洋医学では、秋は「燥」の季となっています。

又臓腑と季節の関係では「肺」と関わりを持ちます。従って秋は五臓では「肺」、そして五気では「燥=乾燥」という関連がキーワードとなります。 事実、9月・10月になると、肺の機能低下による疾患である気管支炎、気管支喘息の患者さんがよく相談にみえる様になりますし、又肺と関係のある鼻や皮膚の疾患であるアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎の患者さんも多くなります。

これ等の疾患は皆その症状が出ているところ以外に原因がありますので、対症療法だけではなく原因から治さなくてはなりません。 症状を改善する事とともに原因も治す様にしましょう。

 

という事で今月は東洋医学的には肺の疾患である「アトピー性皮膚炎」の漢方対応についてふれてみる事と致しましょう。

 

アトピー性皮膚炎は近年患者さんの数がますます増えている疾患で、特に小児のアトピーが増えているのが特徴的です。 小児の場合は痒みの為、傍で見ていてもつらいものがあります。

何故アトピーがこの様に増えて来たのか、様々な原因が考えられますが、西洋医学が外因主犯説を取っているのに対し、東洋医学では内因、つまり体の中にその原因がある、と考えているのです。
つまり

 

1.  自然治癒力や免疫の低下
2.  体内の気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)・精(せい)のひずみ

 

という体の弱体化、そして外因である自然界の因子『風邪(かじゃ)・寒邪(かんじゃ)・熱邪(ねつじゃ)など』の侵襲なども併せ考えて行くのです。 ともかく炎症や痒みが体内の異常の表れ、と考えるならばその異常を正さねば病気は治るものではありません。

皮膚病治療の要諦として「草は刈っても根は残すな」という言葉がありますが、これをアトピー治療に当てはめますと「草を刈る」とは外用剤を用いる事であり、「根を残す」とは皮膚面の症状だけを取り、その原因を取らない、つまり体内の異常を正さない、という事になります。

という事で次にアトピー性皮膚炎には標治薬(ひょうちやく)としてどの様な漢方処方を使うのか少しふれてみる事と致しましょう。

 

岡田厚生堂薬局 風盛(ふうせい)タイプ 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)、消風散(しょうふうさん)、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

岡田厚生堂薬局 湿熱(しつねつ)タイプ 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、温清飲(うんせいいん)、涼血清宮顆粒(りょうけつせいえいかりゅう)

岡田厚生堂薬局 肝郁血燥(かんうつけっそう)タイプ 加味逍遥散(かみしょうようさん)、柴胡清肝湯(さんこせいかんとう)、当帰飲子(とうきいんし)

岡田厚生堂薬局 肺脾気虚(はいひききょ)タイプ 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、玉屏風散(ぎょくへいふうさん)、小建中湯(しょうけんちゅうとう)

岡田厚生堂薬局 肺腎陰虚(はいじんいんきょ)タイプ 麦味地黄丸(ばくみじおうがん)

 

解説書では上記タイプに右記処方が適応という事になっていますが、実際には病歴の長さ、症状の多寡や寒熱、虚実、陰陽などの東洋医学的物差を使っての判断という事になりますので、私どもによくご相談下さい。

 

最後に私見ではありますが、アトピー他、アレルギー疾患の最大の原因は「腸の汚れ」ではないか、と推察するのです。

アトピー他、アレルギー疾患が急増して来たのはここ数十年と言われ、ここ数十年の間に何が変わったのか?

飲食が変わったのです。

つまり肉、卵、牛乳をはじめとする肉系、動物性脂肪系食品の多食、ケーキ、アイスクリーム、清涼飲料水などの多飲・多食などによって腸が完全に汚れてしまっているのではないか、と推察するのです。この様な腸環境が常時続いているとしたら、血液が汚れ、その影響で皮膚・粘膜にも及ぶのは当然なのではないでしょうか。

 

という事で当店ではアトピーの根本療法薬として、腸内環境を良くすると言われる「レオピン」そして健脾薬(けんぴやく)と言われる「小建中湯」などの漢方薬をおすすめしております。

 

アトピー対応は最初が難しく、治療者も相談者も頭を悩ますものですが、対応が軌道に乗ればうまくゆくケースも少なくありませんので、ぜひ私共にご相談下さい。

 

店主(北京中医薬大学日本校卒業)

 

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