眼の疲れの漢方的対応

 

2012年4月        

4月を迎えました。

4月は入学、入社といった新しい巣立ちの季節です。新入生、新入社員の方々にとっては明るい希望にあふれる月といえるでしょう。

さて、春という季節を中医学ではどのようにとらえているのでしょうか。
中医学には五行理論という考え方があります。
五行理論では春はと関係があり、人体ではなどと関連があると考えています。

 

自然界には五つの気が存在し、それぞれ季節と連動しています。春は、五つの気が人体に悪い影響を与える時、邪と呼びますので、が悪い影響を与える時は風邪(ふうじゃ)となります。

 

風邪(ふうじゃ)がもたらすものは、花粉症・結膜炎・風邪などです。また春はと関連が深く、と関連が深いので、春は眼が弱りやすい、とつながっていくわけです。

 

の弱りは昔は春に起こるということはあまりなかったように思いますが、最近ではOA機器の普及によるの酷使、つまり眼精疲労を訴える人々が急増しているのを感じます。

中医学ではの酷使は肝(血)の酷使につながり、従って現代はが弱っている(肝血の不足)方が多くなっているということが大きな要因のようです。

 

眼精疲労の症状は、「眼がかすむ」「明るいところに出るとまぶしい」「眼の奥が痛い」そして「頭痛」「肩こり」「吐き気」などの全身症状が表れることもあるのですが、近視・遠視・乱視といった自体に原因がある場合を除き、の諸症状には漢方薬がとても役立ってくれます。

 

それでは実際に眼精疲労に役立つ漢方薬をご紹介してまいりましょう。

 

眼精疲労また白内障に対応できる漢方薬の筆頭は杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)です。杞菊地黄丸六味地黄丸という補腎陰薬(ほじんいんやく)に、に良いといわれる枸杞子(くこし)と菊花(きくか)を加えた処方です。

 

六味丸はもともと六味地黄丸といい補腎薬の基本処方で、そこに枸杞子(滋補肝腎明目)と菊花(清熱明目)という、に良い生薬を加えた処方ですので、理論的にもの弱り・の疲れ・の老化に良いことがわかります。

 

何故ならば中医学では前記のとおり「の竅(きゅう)」といわれ、またとは「同源(かんじんどうげん)」と考えられ、従っての疾患や症状を治すには、を治すことから始めなければならないことがわかるのです。

 

尚、杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)はの症状に用いる他、めまいや高血圧症の原因療法薬としても広く用いられているものです。

それでは杞菊地黄丸のまとめを記してみましょう。

 

杞菊地黄丸 : 六味地黄丸+枸杞子+菊花
六味地黄丸・・・本方剤は腎陰不足を治療する基本処方で、六味の薬によって組成されており、主薬が熟地黄であることから六味地黄丸と名づけられた。

[効能] 滋陰明目 — 肝腎陰虚

肝の陰血を養う枸杞子と清肝明目の菊花が配合されている。「肝は目に開竅する」ので、肝の陰血不足により視力の減退、眼精疲労、涙目、白内障などの眼科疾患に用いる。

 

「漢方方剤ハンドブック 菅沼栄著」より引用

 

[注] 尚、眼精疲労に効能が高いものとして杞菊地黄丸のほかに熟成ニンニク抽出液主剤のキヨーレオピンが挙げられます。岡田厚生堂薬局ではキヨーレオピンを40数年取り扱っており、色々な服用感を頂いておりますが、その中で疲れ目や眼精疲労にとても良かったという感想を頂いております。それは恐らく熟成ニンニクの効能とともに、肝臓分解エキスが作用しているのだと思います。

 

OA機器、テレビ、携帯電話などで眼を酷使する現代社会の中では、杞菊地黄丸キヨーレオピンなどは強い味方といっても過言ではないでしょう。

それでは今回はこの辺で。

 

店主(北京中医薬大学日本校卒業)

 

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