肥甘厚味(ひかんこうみ)の過食・生冷(せいれい)過食の害

 

2010年3月        

「肥甘厚味」とは、中医学(中国漢方) によく出てくる概念で、肥とは脂肪、甘とは甘いもの、厚味とは味の濃いもの、つまり肉(魚肉)、油、砂糖、乳製品、酒などの高カロリー、高蛋白質の食品を言います。

これ等の食品は第二次世界大戦後、アメリカの文化そして栄養学が導入されて以来、急速に広まって来た食品群なのですが、もともと穀菜食によって体質を形成して来た日本人の体質には根本から合わなかったのです。

従って現代人は、それ等の多食が原因と考えられる疾患、つまり高血圧、高脂血症、糖尿、肥満(メタボリックシンドローム)などのいわゆる生活習慣病が多くなって来たのです。

 

では何故「肥甘厚味」の過食が体に悪いのか?

中医学の考え方では「肥甘厚味」の過食は体内に 湿邪(しつじゃ)・熱邪(ねつじゃ)という病理産物をつくり、そしてそれは脾(ひ=消化器系の生理機能)を損傷し、食積(しょくせき=食毒)を生むという人体に好ましからざる状況(病気の芽)をつくっていく事となるのです。

 

そしてこれ等の悪習慣を続けると、やがてそれが因となり脳卒中や狭心症、心筋梗塞などの循環器系疾患を発症する様になっていくのです。

 

次に「生冷過食」の害についてですが、「生」とは生のもの、つまり刺身、生野菜など生で食べること、そして「冷」とは言うまでもなく冷たいもののことです。 生で食べたり、冷たくして食べることが多いと何故良くないのでしょう?

 

結論から言えば生もの、又冷たいものは「後天(こうてん)の元気」をつくる脾・胃を損うからであり、 そしてそれ等をやめないで食べ続けて行くと、やがて後天の元気である「生命力」という健康の根幹を低下させていく事となるので、充分注意しなければならないのです。

 

さて「生冷過食」の害について記して参りましたが、次にその害の具体例について紹介する事と致しましょう。

 

当店のお客様にお刺身が大好きで、もう20年以上も常食しており、それが原因で皮膚病が10年治らない(皮膚科に通っている)というお客様がおりました。

 

お客様へは、その習慣(刺身、冷たいものの常食)を止めて頂き、二種の漢方薬とレオピンを服用していただいたところ、1ヶ月ほどで改善しました。

 

この方の場合、生冷過食が脾胃の機能を損傷し、脾胃に生じた湿熱(しつねつ)が、脾と関係の深い肌に充満して慢性の湿疹を生じ、治らなくさせたという害をつくっていたのです。 脾胃に湿熱を生じる原因となった生ものや冷たいものの飲食をやめて、既に体内に滞っている湿熱を排出する漢方薬によって、改善に向かったというわけです。

 

更にこれ等悪習慣を改善しないでいくと皮膚疾患だけにとどまらず、痰飲(たんいん)とお血(おけつ)という病邪があわさる「痰お互結(たんおごけつ)」という状態をつくり、狭心症、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病を形成していくので、十分注意しなければなりません。

 

現代の日本人の一般的な生活は余りにも「自然の摂理」から離れている為、病気の原因に満ちあふれており、そして内なる体の声を聞く耳を持たない為、悪習慣を続けていてもそれが原因であると気づかない場合が多いです。

 

だからこそ、これからは「予防と養生」の重要性をしっかり認識し、病気の芽をつくらない様に努力する事が大切なのです。

 

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