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気管支炎の漢方的対応

2012/09/01

 

2012年9月        

暑かった夏も終わり、9月を迎えました。
中国医学では夏は暑の季であり、秋は燥の季節といいます。

そして燥の気は五臓では肺(肺、気管支、鼻、皮膚などの系統)を損なう気となりますので、
平素より呼吸器系の弱い方は充分養生いたしましょう。

 

ところで秋に多くなる疾患としては気管支炎喘息などの呼吸器系疾患、そしてアトピー性皮膚炎などの皮膚科疾患などがあげられますが、今回は呼吸器系疾患の中でも比較的ポピュラーな気管支炎の漢方的対応について記していくことと致しましょう。

 

気管支炎は気管支がウイルスや細菌などの感染を受けたり、汚染された空気などによって炎症を起こしたものとされていますが、現代医学では風邪などに伴って一時的に起こる急性気管支炎と、長期にわたり繰り返して起こる慢性気管支炎とに分類をしております。

 

しかし、中国医学では特に急性慢性を区別せず、患者本人が持つ正気(自己治癒力)と正気を損なう外邪(風・寒・暑・湿・燥・火)、そして痰湿(痰濁の停留)などの病邪との関わりなどにより、その対応方法を分類しているのです。

 

このように中国医学では、何の邪が肺を犯しているのかを見極めることが大切で、咳や痰の様子が、その大きな判断基準になります。

 

一般的には急性気管支炎では風寒犯肺(ふうかんはんはい)風熱犯肺(ふうねつはんはい)、慢性気管支炎では痰湿阻肺(たんしつそはい)燥熱犯肺(そうねつはんはい)の型が多くみられます。

 

気管支炎の原因を細菌やウイルスに求めている現代医学に対し、自然界に起こる邪気、体内で派生する病邪などにその原因を求める中国医学の違いがある訳です。

ということで、次に各証型にはどのような漢方薬で対応するのか記してみることといたしましょう。

 

岡田厚生堂薬局  風寒犯肺(ふうかんはんはい)型
麻黄湯(まおうとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう):薄い鼻水が多い場合等

 

岡田厚生堂薬局  風熱犯肺(ふうねつはんはい)型
麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)、麻杏止咳顆粒(まきょうしがいかりゅう)等

 

岡田厚生堂薬局  痰湿阻肺(たんしつそはい)型
香砂立君子湯(こうしゃりっくんしとう)+平喘顆粒(へいぜんかりゅう)等

 

岡田厚生堂薬局  燥熱犯肺(そうねつはんはい)型
麦門冬湯(ばくもんどうとう)、潤肺糖漿(じゅんぱいとうしょう)等

 

各証型に対する漢方での標準対応は以上のとおりですが、詳しくは私共によくご相談ください。

 

それでは最後にこの季節の養生法としては、どのようなことについて注意すれば良いのか記してみましょう。

ポイントとしてはこの時期は夏の疲れが残っており、体力が消耗しているということ、気候が変わり燥邪に犯されやすい季であること、の2点です。

夏の疲れによる体力消耗には脾胃の機能を回復する事です。
冷たいものの摂り過ぎ、水分の摂り過ぎに注意することと、脂っこいものや味の濃いものを控えて、脾胃の機能を回復しておくことです。

また、肺が燥邪に犯されないようにするには、ナシ・ビワ・銀杏など、旬の果物や野菜や麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)で穏やかに肺を潤しておくこと、滋養強壮剤のレオピン類などでパワーを補給しておくと良いでしょう。

 

店主(北京中医薬大学日本校卒業)

 

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