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花粉症・アレルギー性鼻炎の漢方的対応

2011/02/05

 

2011年2月        

寒かった1月が過ぎ、2月となりました。

2月は暦の上では立春を迎えますが、まだまだ寒い日が多く季節性インフルエンザの流行なども予想されますので、免疫力を低下させないよう、しっかりと健康管理を致しましょう。

また今年は花粉の大量飛散が予測されております。花粉症をおもちの方も、そうでない方も防御対策をとられておく必要があるでしょう。

 

花粉症を含むアレルギー性鼻炎は、気管支喘息などと同じようにアレルギー疾患のひとつで、花粉やダニ・ホコリなどがアレルゲンとなってくしゃみ、鼻水、鼻づまりといった症状を起こすI型(即時性)アレルギー疾患の代表です。

アレルギー疾患は症状だけを抑える治療を行っても、根本的な体質が変わらない限り根治できません。

そこで中医学(漢方)では今現在の症状に対処する標治(ひょうち)」と、もともとの原因に対処する本治(ほんち)」を併用します。

 

まず標治は、多量の鼻水、鼻づまりなど水分代謝の異常が主症状となる「表寒証(ひょうかんしょう)」、と、表寒証の症状がひどくなり、鼻水・痰などの分泌物が粘っこく着色し、鼻や咽の奥あるいは目の粘膜が赤く腫れあがる「表熱証(ひょうねつしょう)」に分けて対応を考えます。

 

本治は、アレルギー性鼻炎及び花粉症を起こしやすい体質として、胃腸が弱く食欲が細い下痢しやすい脾虚証(ひきょしょう)タイプと、免疫力、体の防衛力が弱っている肺(呼吸器系)と腎(免疫系)の虚証タイプに分けて対応していきます。

 

中医学(漢方)の良いところは、抗ヒスタミン剤・抗コリン剤などの「眠くなる」「喉が渇く」といった副作用が無く、また現在の症状に対応すると同時に根本的な問題にも対応していく、といった長所があります。

 

このように、アレルギー性鼻炎・花粉症の漢方的対応は、標治と根治の同治を行っていくので、症状がとれていくに従って、いつの間にかアレルギーを起こす体質が改善されたということも多々あります(もちろん症状がある程度改善されましたら標治薬は不必要となります)。

 

ですので、今現在の症状に対応することが目的ではなく「根本的な対応が目的」の方や「眠くなって困る」「喉が渇くのが不快」といった方はぜひ当店にご相談ください。

 

鼻炎に方々にオススメの食養生をはじめとした日常的な養生法や、アレルギー性鼻炎の方にオススメの穴(ツボ)の刺激の仕方などもご指導いたします。まずはお問い合わせください。

 

下表は花粉症・アレルギー性鼻炎のタイプ別の対応例です。ご参考ください。

 

●アレルギー性鼻炎の標治(症状対応)●
証型 主な症状 漢方薬
表寒証
カゼの初期寒証
くしゃみ、鼻づまり、水っぽく無色透明の鼻水と痰

小青竜湯
葛根湯加川きゅう辛夷

表熱証
カゼの初期・中期の熱証
鼻水・痰の色が白濁あるいは黄・褐色に着色し、粘ってくる、鼻・咽が赤く腫れる

蒼耳子散(そうじしさん)
銀翹散(ぎんぎょうさん)

 

 
●アレルギー性鼻炎の本治(根本的対応)●
証型 主な症状 漢方薬
脾虚証 胃腸が弱い、食欲が細い、下痢をする、肥れない

補中益気湯
六君子湯

肺腎両虚証 肺と腎の働きが両方とも虚弱

麦味地黄丸

 

(参考:疾患別漢方エキス製剤の運用)

 

アレルギー疾患の根本対策として上記漢方薬の他「滋養強壮剤キヨーレオピン+カルシウム剤」の併用が効果をあげており、皆様に大変喜ばれております。 是非ご相談ください。

それでは、今回はこの辺で。

 

店主(北京中医薬大学日本校卒業)

 

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今なぜアレルギー性疾患が多いのか

2010/03/05

 

2011年3月        

寒かった2月を越し、3月を迎えました。
陰の気が盛んだった自然界には、陽の気が出始め、明るい春を迎えます。

しかし自然界の変化とは裏腹に人体では花粉症・アレルギー性鼻炎をはじめとするアレルギー疾患が出始める3月期でもあります。最近のアレルギー性疾患を持っている方の多さには目を見張るものがあります。

なぜ、アレルギーの方がこのように多くなってきたのでしょうか。

皆様は恐らく花粉症の原因がスギやヒノキの花粉、そしてアレルギー性鼻炎の原因がダニやハウスダストといわれるほこり、またアトピー性皮膚炎・ぜんそくの原因がある種の食べ物や化学物質によって起こる、と考えているのではないでしょうか。

 

実は中医学(中国漢方)的には、そうではないと考えるのです。

 

花粉症・アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎・ぜんそく、についての原因をみなさん外部に求めていますが、中医学ではむしろアレルギーをおこす「体」のひずみそのものに原因を求めているのです。

では、アレルギーを起こす人の体質にどのような変化が起きているのか、次に記してみることにしましょう。

 

岡田厚生堂薬局  今なぜアレルギー性疾患が多くなってきたのか  岡田厚生堂薬局

 

日本でアレルギー性疾患が多い原因として

 

岡田厚生堂薬局 気候・自然環境と人々の食生活が考えられます
   まず気候・自然環境ですが、日本は周囲を海に囲まれ、年間を通して降雨量も多く、きわめて湿度の高い国です。

こうした気候・風土の土地では、水分の摂取はそれほど必要としないはずですが、最近の日本人は清涼飲料水、コーヒー、ビール、お茶など、多くの水分を摂っています。 しかも水分だけでなく、冷蔵庫の普及によって日常的に冷えた冷たい飲食をしています。そのために胃が冷やされて、胃の機能が低下し、胃と密接な関係にある脾の機能も低下しているのです。

胃を冷やすのは冷たい飲食だけではありません。刺身などの生の魚や生野菜、果物も中医学的には涼性・寒性の食べ物なので、胃を冷やすということになります。

このように現代の日本人は、水分摂取の過多、冷たすぎる飲食の過多、というおよそ風土にあわない食生活を日常的にしているので、胃脾がダメージを受けているといわざるを得ないのです。

岡田厚生堂薬局 ストレスの蓄積が考えられます
   文明が進歩するのは、わたしたちの生活が豊かになって大いに結構なのですが、それと反比例して精神的にはストレスが多い社会になったように感じます。

ストレスによって、中医学的には肝気鬱結(かんきうっけつ)となり、更には相剋の関係にある脾の働きも障害される、その結果、水分代謝機能も低下して、痰・湿などという病理産物が生じるようになり、そしてそれらの体内に出来た病理産物が、外因である多湿な環境と感応しあって起こるのが、アレルギー疾患といえるわけです。

 

そう考えると、今なぜアレルギー性疾患がこのように多くなってきたのか、のナゾが解けるのではなかろうか、と思うのです。そうです。

 

日本にアレルギー性疾患が多い理由は・・・
【1】  気候・風土が高温多湿であること。
【2】  気候風土を無視した、水分と冷たいものの過剰摂取。
【3】  ストレスの多い生活環境。

 

なのです。

それでは、最後に食性が涼性・寒性の食品を列挙しておきますので、アレルギー性疾患をお持ちの方はこれらを控えるようにしてみてください。

 

大麦(涼)、カニ(寒)、カキ(寒)、きゅうり(涼)、小麦(涼)、ごぼう(寒)、昆布などの海藻(寒)、里芋(寒)、スイカ(寒)、 大根(涼)、冬瓜(微寒)、ナス(微寒)、白菜(微寒)、バナナ(涼)、びわ(涼)、ほうれんそう(涼)、緑茶(涼)、レモン(微寒)

 

店主(北京中医薬大学日本校卒業)

 

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