2013年2月
2月となりました。
立春を迎え春立つとはいえ、自然界はまだまだ寒さが厳しく、春を待ちわびる状況です。
寒さが影響する風邪、血圧、神経痛、リウマチなどの既往症がある方は、十分ご自愛くださいませ。
さて、今回も前月に続き癌との付き合い方その2です。
今回は、癌になる人とならない人との間には、どんな違いがあるのか、この辺のところから紐解いていくことと致しましょう。
「誰も書かなかった上手な癌との付き合い方-宋靖鋼著-文芸社」によると、癌になりやすい人は次のような性格、生活習慣をもつようです。すなわち
立派な癌の育てかた(逆説提言)
くよくよしましょう
ストレスの多い仕事を選びましょう
怒りましょう
じっとしていましょう
たばこをどんどん吸いましょう
緑の少ないところに住みましょう
ファーストフードをたくさん食べましょう
お酒をどんどん飲みましょう
いかがでしょうか。
これ等をみると、現代生活ではごく普通にみられる人々の生活習慣なのではないでしょうか。
逆にいうと、だからこそ現代は癌になる人がこれだけ多いといえるのです。問題はその人達がご自分の生活習慣を、普通で、ご自分は健康に何も悪い事をしていない、と思っている事です。
自分の体は自分の責任で守る、という予防・養生意識が希薄になっているのです。日本人はもっともっと自分の体に対する管理意識をもちましょう。
何しろ癌は微小癌から中・晩期癌まで、約10年~15年かかるのですから。
ここで『立派な癌の育て方』の解説を今少し理解のために見てみましょう。
ストレスの多い仕事を選びましょう・・・
就業時間の長い日本では、どんな仕事に就くかで癌の育ち方が違ってきます。
なるべく拘束時間が長く、息抜きのできない激務の仕事を選びましょう。男性なら、出世争いによる足の引っ張り合いや誹謗中傷が多ければ多いほどいいでしょう。
職場の雰囲気が明るく、思いやりに溢れる仲間が大勢いて、しかもやり甲斐のあるような仕事では、癌はうまく育ってくれません。
つまり癌は、様々な原因のなかでその人の性格(考え方、捉え方)、環境(ストレス)などが大きく作用しているのです。
それでは最後に中国漢方医学の病因論の内因論につき、記し、今月のよもやま話を閉じることと致しましょう。
内因論 (七情の過不足)
怒り過ぎれば肝を傷める (自律神経の調和を崩す)
喜び過ぎれば心を傷める (循環器系の調和を崩す)
思い過ぎれば脾を傷める (消化器系の調和を崩す)
悲しみ過ぎれば肺を傷める (呼吸器系の調和を崩す)
恐れ過ぎれば腎を傷める (内分泌系の調和を崩す)
つまり、ストレスは肉体にも大きな影響を与えているのです。
それでは今月はこの辺で。
次回も癌のお話です。
店主(北京中医薬大学日本校卒業)