花粉症の漢方的対応

2014年1月

新年、明けましておめでとうございます。
御家族皆様の御健康、御多幸を心よりお祈り申し上げます。

 

さて今年はどんな年となるのでしょうか。
ここ数年の社会の流れを見ると、平和で安心して暮らせる年となるよう祈らずにはいられません。

それとやはり健康です。
家族が健康で明るい家庭には悪い事が起こりにくい気がします。是非今年も健康に留意し、意義ある人生を歩んでください。

と、いうことで、今回の「よもやま話」は2月頃から始まる花粉症に先駆け花粉症の漢方的対応につき記してみたいと思います。

 

岡田厚生堂薬局  花粉症の漢方的対応

花粉症、及びアレルギー性疾患は、近年急速に罹る人が多くなってきた疾患で、典型的な現代病といえるでしょう。

その原因としては花粉、ハウスダストなどの外的要因もさることながら、食生活の変化、ストレスなど内的要因が大きく関わっていると思われます。

特に冷蔵庫の普及に伴う冷たいものの過剰摂取、そして水分を多く摂ることが健康をつくる、と誤った情報の氾濫、更にはスイーツなどの甘味、脂肪分の過剰摂取などがアレルギー体質をつくる大きな原因と考えざるを得ません。

従って、アレルギー体質を改善しようと思うならまずそれ等食生活の誤りを正すこと、その上で漢方薬を服用することです。

花粉症の漢方対応は、鼻や目に起こる諸症状を改善する標治法と、諸症状を起こす原因(正気の弱り)を改善する本治法という、2つの対応を並行して行います。

何故なら、症状が一度良くなっても原因が改善されていなければ、すぐに再発するからです。

一般的に日本人は正気(免疫力・抵抗力)が弱い、あるいは冷たいもの、水分の摂りすぎにより正気が弱っている、と言われます。
漢方医学(中医学)には「正気(防衛力)が体の中に十分あれば、外部の邪は体の中には入らない」という考えがあり、正気の存在を特に重視しています。

正気が弱ると、気候や気象の変化に応じられず、邪気(花粉など)が侵入しやすくなるからです。

そしてその為、本治として脾虚(ひきょ)、肺腎両虚(はいじんりょうきょ)を改善する漢方薬を、又、標治としては症状を改善する漢方薬を使いますが、詳しくは私共によくご相談ください。

という事で、最後に花粉症・アレルギー性鼻炎の本治、標治に於けるよく使われる漢方的対応を記しておきますので参考にしてみてください。

 

店主(北京中医薬大学日本校卒業)

 

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  分類 主な症状 漢方薬
標治 風邪
侵入
目がかゆい、目の充血、風熱邪の侵入したときは口渇する 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)葛根湯加川キュウ辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)蒼耳子散(そうじしさん)など

本治 肺気虚 息切れ、風邪をひきやすい、汗をよくかく、咳、顔が白っぽい

衛益顆粒(えいえきかりゅう)キヨーレオピンなど
脾気虚 食欲不振、腹部脹満、軟便、疲労、無力感

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)健胃顆粒(けんいかりゅう)レオピンファイブなど
腎虚 足腰が冷えて痛む、息切れ、健忘、手足の冷え、耳鳴り

八味地黄丸(はちみじおうがん)レオピンロイヤルなど