暑い夏は、クールタオル&日陰&こまめに水分補給などで熱中症予防が大切です。
そして実は血液の流れにも注意が必要なのです。
もともと疾患をお持ちの方はもちろん、生活習慣に乱れのある方や、ストレスの多い環境にいらっしゃる方は特に、夏の脳梗塞・心筋梗塞をしっかり予防しましょう。
一般的には、50歳代から発症が増加し、70歳代がピークといわれている脳梗塞ですが、最近は30代でも起こっていますので、若い方でも、高脂血症・糖尿病・高血圧・肥満・喫煙・飲酒・ストレスフルの方へは注意が必要な疾患となっています。
もともと冬に発症の多い脳梗塞や心筋梗塞ですが、冬場に多い理由は、血圧の変動が起きやすく血管に大きく圧力がかかり、心臓の負担も増すからです。
夏場にも気をつけないといけない理由、それは・・・
暑さに対応するため発汗する
汗=体内の水分が大量に流出する
脱水状態になる
血液の濃度が濃くなり粘度が上がる
血栓が出来やすくなる
血管がつまりやすくなる
といったプロセスからです。
暑い夏、汗をかいたら水分補給、ということはよく周知されていますが、割と知られていないのは室内での過ごし方です。
エアコンは知らず知らずの内に水分を奪っていきます。
汗をかかない分、室内での脱水症状は気が付きにくいのですが、トイレに行った時に尿の色が濃かったら注意しましょう。また、屋外・室内問わずこまめに水分補給が望ましいです。
またアルコールは利尿作用があり、摂った以上の水分を排出してしまいます。アルコールを飲みすぎないようにするのはもちろんですが、暑気払いなので飲む方はアルコールを飲んだあと、コップ2杯くらいの水は飲んでおくと良いでしょう。
もうひとつ大事なタイミングは睡眠の前後です。
寝る前に水分を摂ると夜中にトイレに行きたくなる、といって控える方が多いのですが、寝ている間、わたしたちはコップ1杯(200cc)の汗をかくといわれています。熱帯夜になると更に多く汗をかいていることでしょう。
睡眠中は血圧は低め、血流も緩やかですので、血栓ができやすい状況です。起床時には血圧が上がっていくので、血液が固まりやすくなります。
寝る前と起床後には、それぞれコップ1杯ずつの白湯をおすすめします。
血液と血管のなぜ?なに?
血液の役割
酸素と二酸化炭素の運搬
栄養、ホルモンの運搬
体温の運搬
免疫機能
体液調節
排泄物の運搬
血管・血液のイロハ
全血管の95%以上が毛細血管です。
毛細血管は動脈と静脈をつなぐ細い血管です。髪の毛の1/10~1/100の太さで、酸素と二酸化炭素の交換・栄養の受け渡しと老廃物の受け取りをしています。
血液の量は体重の約8%(5リットル)、血管の長さは10万km(地球2周半)です。
体重が1kg増えると血管は3km伸びる計算です。
血液は約1分で体内を一周します。
血液が入れ替わるのに約120日かかります。
血管のほとんどは髪の毛より細い毛細血管ということで、いかに詰まりやすいかということがわかって頂けると思います。
水、だけでは失った潤いは補えません
汗は中医学でいう津液(しんえき:血以外の水分)のひとつです。また、汗をかくと気(き:生命エネルギー)も一緒に流れ出てしまいます。
水だけでは、失った津液、つまり潤いと、失った気を補うことが出来ません。
気の正字は氣です。
氣は食物を原料に作られる、ということがわかります。
中医学では、体に必要な潤いを補うことを補陰(ほいん)といい、気を補うことを補気(ほき)といいます。そして脳梗塞や心筋梗塞などの予防に最も大切な血液の流れをサラサラにすることを活血(かっけつ)といいます。
食物と漢方薬で、上手に補陰+補気+活血しましょう!
食養生
潤いを補う食べ物
スッポン、スイカ、瓜、冬瓜、ゴーヤー、ハト麦、セリ、レタス、梨、桃、トマト、クコの実、白きくらげ、菊花茶、サンザシ、ハチミツなど。
気を補う食べ物
うなぎ、海老、イカ、鯉、ユリ根、山芋、紫蘇、なつめ、ハスの実、菊花、くるみ、黒ゴマ、クコの実など。
血液の流れをサラサラにする食べ物
マイワシ・サバ・アジ・カツオ・納豆・玉ねぎ・ししとう・らっきょう・ほうれん草・トマト・きのこ類など。
未病先防
ちょっと変だな、と思ったら、お気軽にご来店ご相談ください!!