チョコレートのう腫と呼ばれていますが、本当はチョコレート嚢胞といいます。
嚢腫(のうしゅ)は腫瘍性病変のこと、嚢胞(のうほう)は非腫瘍性病変のことをいいます。
チョコレートのう腫は、卵巣にできた子宮内膜症が進み、生理のたびに出血、その為、卵巣内に血液が溜まっている状態のことです。別名、子宮内膜症性卵巣嚢胞といいます。初潮から閉経まで、生殖可能な女性にのみ生じます。
主な症状
生理痛
性交痛
慢性骨盤痛
排便痛
不妊症
経血量が多く血の塊がまじる
治療方法
薬物療法
低用量ピル、ダナゾール(ボンゾール:男性ホルモン様の働きをする)、GnRHアナログ(FSH、LHを抑える)、黄体ホルモン(ヒスロンH)などの薬物によるホルモン療法で、生理を止めてしまう、という方法です。薬物で無理やり生理をとめてチョコレート嚢胞が生じるのを防ぐので、効果は一時的なものであること、また癒着を招きやすい、茎捻転の可能性がある、その他の副作用がある、といった理由から3ヶ月~6ヶ月くらいしか行えません。一時的にチョコレート嚢胞を少し小さくして妊娠率を高める、といった目的で利用されることもあるようです。
外科手術
チョコレート嚢胞が直径5cmほどになると、突然破裂する可能性もある為、外科手術で取り除きましょうか、というお話になります。卵巣ごと摘出する全摘術と、チョコレート嚢胞だけを摘出する核出術があります。核出術の場合、再発の可能性が2割~3割残るといわれています。
チョコレート嚢胞、中医学ではどう対応する?
中医学では、おけつと痰湿お阻(血と水分代謝の低下)が根底にある、と考えます。
何らかの原因によって、卵巣付近を通る肝の経絡の流れが滞っていることも考えられます。
まずは、肝の経絡の流れを通しながら、血の流れをサラサラと流す必要があります。方法としては肝気をスムーズにする漢方薬と活血の漢方薬、鍼灸を適応すると良いでしょう。水分代謝が顕著にみられる場合には更に水分代謝を整える漢方薬を用います。
赤ちゃんを望まれている方で、一定の大きさのチョコレート嚢胞がある場合、外科手術による摘出と漢方薬を併用する、といった方法もあります。詳しくはご来店、ご相談にいらしてください。あなたに一番最良の方法をご提案いたします。
睡眠を大切に・・・
肝の経絡は自律神経と深い関わりがあります。自律神経とホルモンバランスを整えるのは睡眠中。
寝ている間、人間は心身中あちこちのバランスを整えたり、傷ついた細胞の修復や再生などをしています。
成長ホルモンの分泌が最も盛んな22時~翌2時にはぐっすり熟睡していたいですね。
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