生理不順とは文字通り生理(月経)の周期が一定しないことを指します。
実はこれが不妊と深く関わっています。
生理周期は初潮から数年は安定しないものですが、次第にある程度の周期が読めるようになるものです。
個人差はありますが、一般的に25~35日間が一周期となっています。
生理不順の背景には、無排卵月経、卵子の質が悪い、排卵がうまくいかない、黄体ホルモン(高温期維持に必要)の働きが悪いなどの理由が潜んでいる可能性があるので、「生理の周期が安定しない」事を軽視すべきではありません。
これらの状態を中医学では気血両虚(きけつりょうきょ)や腎虚(じんきょ)という虚症(きょしょう:働きが低下している)に属するものと考え、足りない力を補う方法で対応していきます。
気血両虚(きけつりょうきょ)
気とは生命エネルギーのことで、体の中を巡って隅々を栄養する栄気(えいき)や、体を守るバリア機能を担う衛気(えき)などがあります。血は血液です。血液の役割は体の隅々にまで栄養と酸素を届け、老廃物などを排出する役割を担っています。
気や血が虚する=つまり足りなくなると、それぞれの働きが低下し、体に十分な酸素や栄養が行き届かなくなる他、いらないものの排出もうまくいかず、免疫力も低下する為、顔色は白っぽくなり、髪や肌に艶がなく、疲れやすくなり、食欲不振、不眠といった症状が表れます。
気が足りない方へは補気(ほき:気を補う)、血が足りない方へは補血(ほけつ:血を補うこと)という方法で対応していきます。
気(き)を補う食べもの
しめじやしいたけなどのキノコ類、大豆、ブロッコリー、粟、うるち米、もち米、大麦、山芋、蜂蜜、豚肉、牛肉など。
血(けつ)を補う食べもの
鶏肉、牛レバー、竜眼肉、ナツメ、小松菜、ほうれん草、人参、きくらげ、松の実、すっぽんなど。
腎虚(じんきょ)
中医学でいう腎とは生長・発育・生殖を司る器官です。腎の力は老化と深い関わりがあり、腎の力が低下すると白髪や耳鳴り、不妊といった症状が表れます。腎の力が弱い方へは補腎(ほじん:腎を補うこと)という方法で対応します。
元気な赤ちゃんを授かる為にも出産する為にも、気と血と腎のちからが整っていないといけません。毎日の食べものや漢方薬で補ったり、生活スタイルで整えたりすることが大切です。
腎(じん)を補う食べもの
山芋、黒ゴマ、黒米、黒豆、ひじき、くるみ、枸杞子など。
代表的な漢方薬
※ひとりひとりの体質や症状によって、おすすめの漢方薬が異なります。
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