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夜行性・閉じこもり生活がもたらす災い

2010/05/04

 

2010年5月        

予防・養生という観点から考えると、現代の生活は文明の恩恵に浴しているという事とはうらはらに、人々の生活は不健康、そして病気をつくる方向にどんどん流されていっていると感じられるのです。

夜更かしをしたり、不規則な生活を送っていたり、過剰な冷暖房の部屋に長時間いたり、室内に閉じこもったままの生活の何がいけないのか、どのようなところに気をつけなければいけないのか、について考えてみることとしましょう。

 

まず、【夜行性】・・・夜更かしをしたり、不規則な生活を送ることについてです。

 

中医学(中国漢方)のベースである陰陽五行論では、 昼は陽に属し、夜は陰に属し、陰は収蔵、寒という性質をもっており、植物がイモや種の形で冬に生命力を貯えておくように人間もおとなしく眠っている時間であり、しかも昼に消耗した活力源である精・血・気を充足させておくべき時間である、と定義しています。

 

その「休んで備えておく」時間に起きて活動するという事は、肝・腎に貯えておくべき血・精が消耗し、体は血・精(気)の消耗した疲労が回復しにくい体へと変化して いくことにつながります。(肝血虚・腎虚)

 

従って陽である昼に活動し、陰である夜になったら、体を休め、眠る、つまり自然の運行に合わせ、生活リズムを整えて行く「天人相応」の原理に反して生活を送ると、体や心のバランスが崩れ、不調をきたすのは当然のこと、というわけです。

 

しかるに現代の生活を見ると、仕事や勉強などで起きているという事はある程度いたし方ないとしても、パソコン、テレビ、夜遅くまで飲んでいる、遊んでいる、といった事がむしろ当たり前という風潮になっている、こんなところに現代生活の病気をつくる原因が潜んでいると思われるのです。やはり人間は自然の法則を良く理解し、その法則から逸脱しない様、生活を送りたいものです。

 

次に【閉じこもり】・・・過剰な冷暖房の部屋に長時間いたり、室内に閉じこもった生活についてですが、 結論から言えば「過剰な冷暖房の部屋」に長時間いることは、陰陽失調を招き、 「室内に閉じこもった生活」は、皮膚の虚弱化(肺気虚)を招き、 しかも過度の安逸を決め込む訳ですから、体の中では気血津液の停滞、そして脾虚という気血をつくる消化機能の弱りが招来されるのです。

 

具体的に言うと暑い時にに汗という形で津液(体の水分)を発散させようと体がしている時に、クーラーで不自然に冷やされると、出るべき津液が不自然に抑えられ、逆に皮膚に滞って体調が狂わされ(陰陽失調)、 冬に皮膚が引き締めつつある時に、暖房で暖め過ぎると毛穴が開いて風邪を引きやすくなります。
また皮膚の温度調節が狂わされるので、寒さ・暑さに対応する能力が弱る(肺気虚)、という状態を招来することとなるのです。

 

この様に一見快適に見える現代文明生活は、健康という観点からみれば落とし穴だらけの危険一杯な生活と言えるでしょう。

 

それでは最後に表記の生活を続けて行くとどの様な症状を招来して行くのか、簡単に記しておきますので養生の参考として下さい。

 

★夜更かしや不規則な生活を続けて行くと・・・
生理経血量が少ない。無月経。顔色が白や萎黄。不眠。すぐイライラする。怒りやすい。頭がフラフラする。めまい、立ちくらみなどがある。活動する意欲が低下して慢性的なうつ状態を生じさせることがある。・・・など。

 

★過剰な冷暖房や室内に閉じこもった生活を続けて行くと・・・
カゼを引きやすく治りにくい。体温調節の働きが弱る(寒がりで暑さに弱い)。クーラー病。運動不足で津液のめぐりが悪くなると食欲減退、吐気、下痢、むくみ、湿疹やアトピーの悪化、手足の痺れや冷え、関節痛、めまい、頭痛、身体の重だるさ、疲れやすい、などが起こりやすくなる。

 

やはり私達は平素から「自分の健康は自分で守る」そして「病気になる、或いは病気をつくる事は恥ずかしい事」という位の強い養生思想が欲しいですね。

 

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