デルマドローム(Dermadrome)とは、皮膚病学を意味する「dermatology」と、症候群を意味する「syndrome」をかけた造語といわれています。
一般的な理解としては、内臓疾患による皮膚疾患を意味しています。
例えば、肝疾患による黄疸といった症状や、糖尿病による皮膚の壊死などの総称をデルマドロームと呼んでいます。
中医学では昔から『皮膚は内臓の鏡』といいます。
五臓の肝・心・脾・肺・腎の不調も皮膚に現れてきますし、病気の内因にもなる七情(怒・喜・思・憂・悲・恐・驚)という人の情緒も皮膚に現れるものです。
よって、中医学(漢方)の心得のある人は、顔色や皮膚の状態はもちろん、舌や爪の状態もよくよく観察し、病気を治すための情報のひとつとして受け取るのです。
悪性腫瘍と関係するデルマドローム
皮膚筋炎
黒色表皮肥厚症
水疱性類天疱瘡
後天性魚鱗癬
紅皮症
紅斑
など
肝疾患と関係するデルマドローム
黄疸
血管病変(クモ状血管腫、紙幣状皮膚、手掌紅斑、メズサ冠、紫斑)
皮膚掻痒症
女性化乳房
脱毛
皮膚線状
強皮症
女性化乳房
じんましん
強皮症
赤血球プロトポルフィリン症
晩発性皮膚ポルフィリン症
など
膵疾患と関係するデルマドローム
グルカゴノーマ症候群(壊死性遊走性紅斑など)
皮下結節性脂肪壊死症
など
腎疾患と関係するデルマドローム
浮腫
腎性皮膚掻痒症
反応性穿孔性膠原線維症(慢性腎不全+糖尿病など)
など
糖尿病と関係するデルマドローム
掌蹠線維腫症
汎発性環状肉芽腫
リポイド類壊死症
口腔内カンジダ症
など
デルマドロームと漢方薬
皮膚に現れている症状、デルマドロームから内臓疾患に気付く、ということも大切ですし、もし内臓疾患の治療中に発症した皮膚トラブルなら、例えば薬の影響かどうかも併せて考えていけると良いでしょう。
漢方では、まず、今現れている症状、例えば痒みや乾燥、黒ずみ、といったものに対応する標治(ひょうち)と、その症状の根本的な問題に対応する本治(ほんち)の2本立てで対応していきます。
今目の前にある問題をどうにかしたい、という気持ちと、そもそも何でこうなっているのか、を探り本当の原因に対応する、ということです。
気になる皮膚の症状があれば、お気軽にご相談にいらしてください。
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